書評

【100分de名著】アドラーの『人生の意味の心理学』を理解して人生を楽しもう!!

やす田
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こんにちは、やす田です。NHKの教育番組『100分de名著』をご存知ですか?今回は番組内で紹介されていた『人生の意味の心理学』について紹介していきます。

いつもお読みいただきありがとうございます。

『人生の意味』とは何か考えたことがありますか?
何かきっかけがあって考えることはあっても、何気なく過ごしている日常の中でななかなか考えないテーマだと思います。

アドラーの説く『人生の意味の心理学』とは、人生(の様々な場面など)に自身で意味付けをしてより良い方向を目指そう!!というものです。
今回はEテレの番組『100分de名著』にてアドラーの著書『人生の意味の心理学』を分かりやすく解説していたので、私自身の経験などを交えて更にわかりやすくなるようまとめました。

この記事でわかること
  • アドラー心理学とは何か?
  • アドラーの人と成りについて
  • 自分の心理状態に意味付けして人生を変える方法




アドラーの『人生の意味の心理学』を理解して人生を楽しもう!!

やす田
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人間の悩みのほとんどはズバリ人間関係なのだそう。自分を変えることで物事の見方を変えてスムーズな人間関係を目指そう。

アドラー曰く『人生は3日で変えられる』
それは異世界へ行くとかそういう事ではなく、人生に自分で意味付けをして見る角度を変えて行けば物事が違って見えるということです。
大袈裟に言えば”自分が変われば世界が変わる”というもの。

今回紹介するのは、NHK教育テレビ内の番組『100分de名著』にて、アルフレッド・アドラーさんの著書『人生の意味の心理学』を、翻訳者でカウンセラーの岸見一郎さんを招いて解説してもらいながら本書の内容を学ぶテキストです。
100分de名著 人生の意味の心理学テキスト

実は私は『人生の意味の心理学』は未読なのですが、実に分かりやすく、また耳が痛くなうような鋭い言葉に心をえぐられました。
知らず知らずに自分で実践していたな!!という事もあれば、こんな考え方があったのか!!これから試してみるぞー!!という内容も。

実践に必要なのは『勇気』だけ。
とてもシンプルなので人間関係に悩んでいる人には解決の糸口が見つかるかもしれません。
私も勇気を持って実践していこうと思いますので、是非一緒に幸せな人生にしましょう!!

著者:アルフレッド・アドラーについて

やす田
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オーストリア出身の精神科医で心理学者。フロイトやユングに並ぶ現代における心理療法を確立した1人と言われています。

フロイトユングという名は聞いたことがある方もいるかもしれません。
アドラーは、フロイトと共同研究をしていたこともあり、同じ年代を過ごしています。

医大を卒業後は眼科医→内科医として勤務していたアドラーでしたが、当時勤務地のそばにあった遊園地の大道芸人などに治療などで接する機会が増え、健康&病気と社会的要因の関係について深く興味をもちました。
それは、ハンディキャップを持った人々がそれらを克服して社会で生きている様を見たこと、アドラー自身も幼少期にくる病を患い克服していることから来ています。

フロイトと出会うのはその後ですが、彼が心理学について興味をもったとこはいうまでもありません。

近年、著書『嫌われる勇気』や『幸せになる勇気』などが若者やビジネスマンの間で話題となりアドラー心理学というものが再注目を集めています。

主な著書

子どもの教育〈新装版〉 (アドラー・セレクション) 単行本
生きる意味―人生にとっていちばん大切なこと 単行本(ソフトカバー)
なぜ心は病むのか―いつも不安なひとの心理 単行本(ソフトカバー)

他にも様々な、彼の著書を分かりやすく伝える為の解説本も多数出版されています。
“心理学”というものを堅苦しく感じる方は、漫画のように要約を具体的に書いてくれている方が分かりやすいかも。

翻訳者:岸見一郎さんについて

やす田
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哲学者で心理学者ですが、日本のアドラー心理学の第一人者でもあります。

西洋哲学史に並行しアドラー心理学の研究も行い、精力的に執筆活動や講義活動を行っています。
日本アドラー心理学会認定カウンセラーとしてもカウンセリングを行っているようで、『100分de名著』内でも度々彼の元にやってくる患者に対するカウンセリングの事を語っている描写があります。

また、WEBメディア『クーリエ・ジャポン』にて”アドラー心理学で人生を変える『岸見一郎の世界お悩み相談室』”という特集の責任編集も担当しています。

上記で紹介した『嫌われる勇気』などがベストセラーになるなど、アドラー心理学を世に広めた1人といっても過言ではありません。

🌎 岸見一郎 公式ホームページ 著作・講演・メディア掲載出演情報 etc (kishimi.com)
岸見一郎 Ichiro Kishimiさん (@kishimi) / Twitter
Ichiro Kishimi(@kishimi) • Instagram写真と動画

主な著書

ゆっくり学ぶ 人生が変わる知の作り方 単行本
叱らない、ほめない、命じない。 あたらしいリーダー論 単行本(ソフトカバー)
マルクス・アウレリウス「自省録」を読む (祥伝社新書) 新書

アドラーだけでなく、西洋の様々な哲学者の学んだ書籍が多数あります。
学生~社会人まで幅広い年代層に分かれているので自分の悩みに最も合ったものを選ぼう。

『人生の意味の心理学』の概要

やす田
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自分を形成しているのは”過去”では無い。これからの未来への目的を重視しよう!!という明るい内容です。

哲学・心理学というものは難しくとらえられがちですが、彼の説く話は非常にシンプルで、『未来に目を向けよう』という非常にポジティブな内容です。

人は皆、自分で意味付けをした世界で生きていると言えます。
例えば、子供の頃に不幸な体験をした人が、『自分の子供にはそんな思いはさせたくない』という人、また『自分と同じようにそのような体験をして乗り越えるべき』と考える人などがいます。
このように同じ事柄でもその人が付けた意味によって全然違う人生になってしまいます。
だからこそ、自分でポジティブな意味付けをして生きていこう!!という事だよ。

今回紹介するのは、『人生の意味の心理学』そのものでは無く、Eテレのテキストです。
と、いうのも私のような初心者に急に専門書はハードルが高いので分かりやすく解説された本がベストだからです。

更に、番組では私と同じようにアドラー心理学初心者の伊集院光さんがナビゲーターとして、私と同じ位置からの質問を投げかけてくれ、岸見さんの的確な回答を聞くことが出来、テキストと合わせると本当に分かりやすいです。
番組については、YouTubeに残っていたので、この後の項目『感想・評価』の欄にリンクを貼っておきます。

番組 名著51 アドラー「人生の意味の心理学」:100分 de 名著 (nhk.or.jp)
刊行年月日 2016年2月1日
価格 ¥524+税
体裁 A5判/104ページ

こんな人におすすめです

  • 人生に疲れた人
  • トラウマに苦しんでいる人
  • 育児や教育に悩む親
  • 対人関係に悩む全ての人

先述した通り、人間の悩みのほとんどは対人関係によるものです。
なので対人関係に悩む全ての人に知っておいて欲しい内容です。

実は『トラウマ』というもの自分の臆病な部分が過去を言い訳にして変化することを恐れているというもの。だから本当は『トラウマ』なんてなくて自分で意識を変えるだけで世界を変えることも可能です。

そしてアドラー心理学では育児についても触れています。
何を隠そう、岸見一郎さんもはじめは育児に悩んで読んでみた本がアドラーだったことが、アドラー心理学に触れるきっかけだったというくらい。本書では子供とのかかわり方についても書かれているので悩んでいる方は是非手に取ってみてください!!



感想・評価

やす田
やす田
専門用語も少なく、アドラー自身の体験が元になっている部分もある為、分かりやすくすっと入ってきます。

今回は『100分de名著』が4部構成だったので、感想も4つに分けてお話していきます。
番組はYouTubeにアップロードされていたのでリンクを貼りつけておきます。
番組の視聴だけでも十分為になりますので、興味のある方は是非視聴してみてください。

動画では分かりやすくアニメーションやドラマ仕立てのパートや伊集院さんが質問していくなどなどの構成ですが、テキストはそれらをひっくるめて丁寧にまとめています。

第1回(Eテレ2/3 am10:00~10:25)

★『人生を変える逆転の発想』★
アドラー“人生の意味の心理学” 第1回「人生を変える“逆転の発想”」100分de名著 – YouTube

やす田
やす田
人生を変えるのは簡単だけど”勇気が要る”というお話だったけど、『勇気が要る』という意味がとてもよく分かった回でした。

今回のポイントは、

  • 意味づけを変えれば世界は変えられる
  • 原因ではなく目的に目をむけよ

の2つです。
人は皆、客観的な世界ではなく、自分がこう!!と思った主観的な世界に住んでいる、ということらしいです。
例えば、同じ出来事でも『私は以前こんなことがあったから辛い思いをしているの。』という人もいれば『私は以前の辛い出来事のおかげで今があるよ!!』という人もいます。
同じ事柄でも笑う人がいたり怒る人がいたり。
それは、『過去に対して自分が意味付けをしているから』なんだそう。
だから、トラウマなんて本当は無い、とアドラーは考えているわけです。
一歩踏み出す勇気がない人は、踏み出したくないから『過去にこんなことがあって無理!!』と過去に意味をつけて何もしないんだ。と言っているんですね。
だから、自分が意識を変えた瞬間から、見える世界も劇的に変わるという事です。

やす田
やす田
理屈はわかるけど、”変わる”ことに勇気が要るよね!!

私も過去のトラウマから男性が苦手なのですが、それは男性と関わるのが面倒だから”トラウマ”というもののせいにしている。という事でしょうか。

確かに自分の気持ち1つでポジティブな方向に変えられるのでお手軽ではあるけれどすぐに全てを変えるのはとても勇気が必要です。
1つできたらまた1つと実践していき、慣れてきたら呼吸をするように簡単にできそうですね!!
私も頑張るぞー!!

第2回(Eテレ2/10 am10:00~10:25)

★『自分を苦しめているものの正体』★
アドラー “人生の意味の心理学” 第2回「自分を苦しめているものの正体」100分de名著 – YouTube

やす田
やす田
『コンプレックス』って何ぞや??とう事だけど、今まできちんと考えたことがなかったのでとてもいい機会になったよ。

劣等感とは『理想の自分』と『現実の自分』とのギャップの事だとアドラーは言っていています。
見かけの因果律を立てて、人生の課題から逃げようとすることなんだって。耳が痛いねーwwwww

『コンプレックス』には2種類あり、分かりやすく言うと

  • 【劣等コンプレックス】・・・それっぽい理由をつけて現実から逃げること
  • 【優越コンプレックス】・・・自分を大きく見せて現実の自分から目を背けること

という事です。
どちらも結構いるよねー!!でもでもだってちゃんの劣等タイプと、俺はスゴイ!!俺は偉い!!みたいな優越タイプ。私にも思い当って心が重いorz

やす田
やす田
結構、はっきりという言葉でズカズカ言ってくるので耳が痛いよー!!

身近でよく見るのは、『仕事辞めたい!!』とか言いつつ行動を起こさない人が思い当ります。
自分の行動1つで状況は変わるのに、あえて『変わらない決心』をしている人ですね。

私は結構行動力がある方だと思っていますが、そんな私も『劣等コンプレックス』タイプです。
私はブスだから~、デブだから~とか言いながら改善する行為をあまりしていなかったように思います。
運良く結婚できる前は、『私はこんな感じだしもう一生結婚はしないぞ!!』と思っていた時期もありました。当時はベストな選択だと思っていて実際、正社員への転職、保険年金などの対策も取り万全でした。
でもそれは周囲が既婚者ばかりになるにつれいたたまれなくなり自分で最もらしい理由をつけて逃げていただけなんだなーと思ったよ。
それっぽい理由をつける為だけの行動(転職や金銭管理など)だけは迅速で、これはつまり、どちらが楽か?と言われたときに、迅速な行動>結婚へのプレッシャーだったという事です。

今思えば!!という事だけど、当時は最善の行動だと思っていたんだぜ。
自分の心を軽くするために思い込みもガチになるんだなー。

第3回(Eテレ2/17 am10:00~10:25)

★対人関係を転換する★
アドラー “人生の意味の心理学” 第3回「対人関係を転換する」100分de名著 – YouTube

やす田
やす田
今回は対人関係に関する回だったけど、子育てにもよく触れているので、育児の悩みがある人にもいい解決の糸口になるかと思います。

“全ての悩みは人間関係にある”ということでした。
例えば自分はブスだー!!という悩みも、他の比べる対象という人間関係があるから。死に対する恐怖ですら大切な人との別れを悲しむことにあるんだそう。
なるほどー!!という感じですね。

育児も広い意味では親と子の間の人間関係です。介護もまた然り。
なので承認欲求の強い人には厳しいことのようです。
『Give & Take』では、自分が辛くなってしまうので『Give & Give』を心がけると良い、という事です。

ここで大切になってくるのが『課題の分離』
『課題』とはあることの最終的な責任は誰に降りかかるのか?という事。
1つの事柄に見えることでも、その中でも誰の課題なのか?という事を分離してそれぞれが解決の努力をしよう!とアドラーは言っている訳です。

やす田
やす田
必ず課題を分離して取り組もう!!と思ってもしんどくなっちゃうので、ある程度分離しておくだけでも効果的だと言えます。

今回の動画と同じような状況ですが、学生の頃私は美術を学びたくて専門学校への進学を希望していました。
当時父に直接話すのは気が引けたため、母に話しをしたところ却下orz という事がありました。

ここでいう『課題の分離』は、

  • デザインを学びたい・・・私の課題
  • 現実的に生きてほしい・・・親の課題

ですね。
結局私は普通の人生を歩んでいたのですがやはり諦めきれず独学でイラストを描き、現在のようにイラストレーターを名乗っています。
大人になってから母とその事を話す機会がありましたが、旦那の転勤で地元を離れる際に”悪かったと思っている”と言われました。母も母でしばらく心にしこりがあったようです。

動画に中で、親の思う通りの人生を選択しても、それは他人の人生を歩んでいる事という言葉がありました。
私のように一度は親の人生を選んでも結局自分の人生を歩みなおせば、親だってあの時は間違っていたかも?と思う事もあります。
そうならないために、日頃からしっかりじっくり話し合える関係を築いておくことが大切なんだなと思いました。

第4回(Eテレ2/24 am10:00~10:25)

★「自分」と「他者」を勇気づける★
アドラー心理学4-4 【人生の意味の心理学 全4話−4】 アドラーが辿り着いた幸福になる方法」 – YouTube

やす田
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“共同体感覚”は『人生の意味の心理学』のメインテーマです。

アドラーが言うには『共同体感覚』とは、人は全体の中の一部であり、全体の中で生きているという事です。
何だか火の鳥みたいになってきましたwwwww
共同体感覚の為に必要な事は以下の事です。

  • 自己受容・・・ありのままの自分を受け入れる
  • 他者貢献・・・何かしらの形で他者に貢献する
  • 他者信頼・・・他者を仲間だと思う事

これらは3つでセットなんだって。なんだかわかる気がします。

『共同体感覚』では、人間関係は平等だ、と説いています。
親子であっても、上司部下の関係であっても。

『幸せになる勇気』=『嫌われる勇気』。選択する勇気と通ずるものがありますね。

共同体(コミュニティー)の中の自分を意識して、時には嫌われる勇気を持つことも人間関係を円滑にする為には必要な事です。
嫌われる勇気といのは、もともと対等な関係の人というよりは、上下関係のある人から自分を対等に見てもらうことだと思います。
この関係を前進させるのも勇気が要りますねーwww
人生に必要なのは勇気だらけだ。

やす田
やす田
自分の意識を変えれば人間関係が変わり、人間関係が変われば事はスムーズに運びます。

私が高校生の冬休みに自動車学校に通っていた時の話です。
嫌味が多く多数の生徒からも敬遠されがちな苦手な先生がいました。しかしながら明るいギャル友は『え?全然苦手じゃないよー!!』と言っていたの。

そこで私も彼女と同じような対応をしてみました。
嫌味に正論で返す、悪い態度に注意するなど。もちろん教わる側なので教習中はしっかり集中です。
すると先生の態度が軟化。

多分、今までは先生と生徒で上下関係が出来ていたのですが、対等な関係になったことでこちらへの見下しをやめたんだなーと思いました。
また、私の中にあって『苦手意識』も良く無かったかも。最初に触れた”意味付け”ですね。
『こいつは嫌味だから苦手』と意味づけていたけど、『嫌味ではあるけど私の運転にしっかり突っ込んでくれる』と解釈を変えることで、こちらも毅然とした態度で臨めたのでは?と思います。
何だか知らないうちに実践できていることもあったんだなー。

まとめ

  • 人生は3日あれば変えられる→物事や行動に意味付けをして見方を変えることで人生が変わる
  • ほとんどの悩みは人間関係である→他人と交わる勇気を持つことで解消される場合もある
  • 人間は皆平等であることを知り課題を自他それぞれに分離することで人間関係がシンプルになる

いかがでしたか。今回は、Eテレの番組『100分de名著』内で取り上げられたアドラーの『人生の意味の心理学』についてまとめました。
実際の著書は未読ですが、私たちのような一般人の視点から質問をしてくれる伊集院さんと、要点を分かりやすくまとめたテキストでアドラー心理学初心者でも理解できる内容でした。

特に”踏み出す勇気”があれば自分は、世界は、人生は変えられるんだと納得が出来ました。
過去を振り返ってみれば、確かにあの時の~とか、知らずに実践していたこともあり親近感が沸きます。

人を変えるのは難しいけれど、自分が変わるのは簡単ですもんね!!

アドラー心理学に興味のある方は是非ご一読してみてはいかがでしょうか。
また、やはり心理学書にはまだ抵抗があるよ!!という人も、『100分de名著』を視聴してみる、もしくは紹介したテキストを読んでみたら人生が変わるかも?

やす田
やす田
私も今ある悩みをポジティブに意味付けして人生を100倍楽しんでいきたいと思います。

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